完全注文住宅299棟の実績!オール電化住宅の外観デザインをご堪能下さい
 
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ドイツ・オーストリアの住宅展示場に見る「モダンデザイン」
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文・石母田 秀隆(マザー企画事務所) 写真・ツーベアホーム

旧市街地とはまったく異なる住宅展示場
 このレポートは6月号からの続編なので④となります。シリーズでお読みになりたい方は是非前号をツーベアホームからお取り寄せを。
さて、規模の大きさに驚いた住宅展示場と前号に書いたが、ドイツ国内には大きな展示場が3つあるという。その中のひとつミュンヘン近くのポイングにある住宅展示場と、オーストリアはザルツブルグの展示場を訪ねた。なにしろ棟数が50棟ほどと多く、説明を聞きながら丁寧に見学するには3、4日かかるのではないかと思えた。実際、見学がスタートし1時間が経過した時点で1棟目も終えていない状況だった。
7-1ドイツというと観光雑誌などから脳裏に刷り込まれてしまったせいか、市街地に多い木骨の住宅のイメージが強い。また、田園風景に溶け込むあの三角の大屋根の印象も強いが展示場内は様相が異なっていた。一言でいうと「モダン」。質実剛健の国民性といわれるドイツ人の住宅志向は、別の表現をすれば保守的に伝統を重んじる傾向かなというのは筆者の偏向的な思いだった。モダンスタイルが実に多く、隣のデザインを意識しながら競い合うように建っている。表紙にその典型的なものだけを集めてみたが、屋根形状も、建物形状もまるで未来型というかコンセプトモデルというか、見学の目を楽しませてくれる建物が実に多かった。そこには木骨住宅の感性は見当たらない。

7-2 構造材や断熱構造が何百年も前と同じではないので、多様な材料を駆使できる現在だから写真のような思い切ったデザインが可能になるのだろうが、デザイナーの表現の場さながらの展示場にまずは目を奪われた。




モダンとトラディショナルの融合
7-3 一見奇抜とも映るのは、周囲に落ち着きのあるデザインがあるからこそで展示場内には伝統的な形状の建物ももちろん多かった。例えると日本でいう農村部に多い入母屋の伝統的な住宅か、いやいや全く違う。そこは意匠性や景観を大事にするお国柄、トラディショナルでもモダンな要素が加えられている。しかしそのモダンな要素が浮き出ているのではなく伝統的デザインの中に融合している。

7-4例えばバルコニー。木製であっても単にバルコニーとしての機能性だけでなく、外観デザインとしてトータル的に配慮されている。金属製であろうとも冷たさや付け足しの感じがまったくない。月並みな言い方だがお洒落である。


南面の開口部を大きく彩るデザイン
 日本の住宅は南面重視の典型とよくいわれる。戸建住宅だけでなく集合住宅もそうで、その昔、団地と呼ばれた公団の集合住宅はきちんと南を向いて何棟も配置され、住人ですら住宅棟を探すのに苦労したという笑えない話まである。

7-6マイナス20℃にもなるドイツの住宅は寒さ対策のため、さぞ窓は小さいのだろうと思いがちだが、開口部の大きさに驚く。別に最近の住宅でなくても大きな窓は珍しくない。
ドイツは国としての省エネルギー推進のため、国策で開口部の断熱化が推進されたので、住宅だけでなくデパートのショーウインドゥやホテル、オフィビルの大きなガラスもペアガラス(空気層12mm)が当たり前である。樹脂サッシの誕生の国ということからその普及も促進された。古い集合住宅の開口部だけが妙に白く新しくみえるのはそのせいである。
さて、展示場には写真のように南開口方向が前面窓という住宅もあった。7-7窓の断熱性能がよいことと、外壁の断熱仕様がきちんとしていることが可能にしているといえる。厳寒の冬に日射を摂取するにも大きな開口は有利である。日本の「住宅の次世代省エネ基準」も日射取得を考慮に入れているが、住宅デザインはこのように科学的裏づけがあって、自由にデザインされるものである。それがひいては住む人の総合的なメリットにつながる。ツーベアホームの窓が大きいのもその考えに基づいている。
 アルプスに近い南ドイツやオーストリアでみたドイツのモダンデザインの住宅は、そういうことを語りかけていたように思えてならない。

 


スティーベル社を訪問
7-8 フランクフルトで我が家にもあるロゴが目に入った。写真のビル屋上にあるスティーベル・エルトロン社のロゴで蓄熱式電気暖房器をはじめとする電機メーカーである。誰にもあることではないが、オール電化普及に身を投じている筆者には嬉しい一瞬だった。
100%オール電化住宅のツーベアホームならば彼社訪問は当然ということで第2班の技術陣がホルツミンデンにある本社工場に見学に伺わせていただいた。 7-9
工場内は技術情報や生産ラインは秘匿中の秘匿ということもあり写真撮影は固く遠慮を求められたので紹介できないが一端を紹介したい。スティーベル社は日本では蓄熱式電気暖房機で有名だが、電気温水器やヒートポンプ式温水暖房システム、地中熱利用のシステムなど多岐に亘り省エネシステムを開発生産している会社である。伺った本社工場は整然としており、合理的な工業機械と厳格な技術者により1台1台丁寧に作られていた。また、商品やシステムの的確な設置を徹底するべく「スチューデントハウス」という教育施設を設け、施工業者や販売店への技術指導が実施されていた。見学者も多いようで、同日はオーストリアからの見学団も一緒であった。 7-12
ところで同社の日本法人日本スティーベル社はこのたび新型蓄熱式電気暖房器をリリースした。大きな特長は「シーズンセンサー」という外気温度に合わせて蓄熱量を自動コントロールするもので蓄熱量の調整が機械任せにできるものである。また、新開発のソフトファンにより室温と蓄熱量に応じてファン回転を比例制御するという。さらにリモコンで離れた場所からでも必要とあれば操作もできる便利機能も充実している。さすが、老舗メーカーの所産とうなるばかりである。



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1997年から、当時勤務していた会計事務所の顧問先に出向という形で赴任し、約2年半ドイツのブレーメンに在住しました。赴任後しばらくの間はなかなかドイツの暮らしに馴染めずホームシックの日々でした。特に東京での便利な暮らしに慣れていた私には、日曜日はデパートをはじめ小売店がすべて休みで、平日も午後8時には閉店、銀行や郵便局も2時間昼休みで閉まってしまうという、消費者の利便性より労働者の権利を優先する考え方に同調することができずにいました。7-10

ドイツ人の暮らしは、家族と過ごす時間を重要視し、勤勉ではありながらプライベートの時間を仕事の犠牲にすることは一切なく、また法律でも保護されています。そのため、家族との時間を過ごす居心地の良い空間を創るための労を厭わず、家は「購入する」という認識ではなく、自分達の手で創り上げていくものと考え、ハウスメーカーや建築家に躯体部分の建築を依頼しても、その後の仕上げ部分などは休日などに自分で施工する人が殆どで、中には躯体まで自分で施工してしまう人もいる程です。前号でもセルフビルドの記事がありましたが、当時近所のおじさんは10年前から家を創り始めて未だに建築中の状態でしたが、満足げに毎週末の家造りを楽しんでいました。快適な住空間を創る事自体がライフスタイルの一部になっているという感じでした。 7-11
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にとってのカルチャーショックの一つにドレーキップ窓もありました。ドイツの住宅の多くがドレーキップ窓で、2方向に窓が開き、キッペン(上方のみ傾斜)した状態のまま外出しても防犯上問題ないという合理的かつ機能的な窓には感心させられました。ドイツ人はきれい好きで、ドレーキップ窓を内側に開き、毎日窓拭きをする主婦の姿もよく見かけました。また、窓の下に花台を設け、季節の花々をデコレーションするのもドレーキップ窓だからこそ容易にできることです。そんドイツ人の住まいに対する考え方や、ゆとりある暮らし方などに触れ、住宅建築に興味を持ったのがきっかけで現在の私があり、ツーベアホームのドイツ研修に私のドイツ在住経験が活かされているという相互関係が面白い巡り合わせだと思います。 7-13
 
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